サウジアラビア観光ビザ発行開始後の邦人援護状況

令和元年12月17日
 サウジアラビア観光ビザ発行開始から約3か月が経過しました。幸いこれまでに邦人が巻き込まれた大きな事件・事故の報告はありません。
 しかしながら,個人旅行者を中心に在サウジアラビア日本国大使館に寄せられた相談,旅行者のみなさまからの情報提供を以下のとおり紹介しますので,これからサウジアラビア観光をご検討される上での参考にしてください。

1. 旅の情報収集,e-Visa取得とオンアライバルビザについて
主要国際空港では空港到着時に観光ビザの取得が可能ですが,到着時間帯等によっては,長い行列や機器の故障等で入国までに長時間要することがあります。また,現金の取扱いはありません。
よって,事前にe-Visaを取得して渡航することをお勧めします。なお,e-Visa取得ページとリンクしている「Discover Saudi Tourism」から当地を旅行する上での注意事項等を確認してから渡航してください。
e-Visa取得Webサイト: https://visa.visitsaudi.com/
Discover Saudi Tourism:
https://www.visitsaudi.com/en?_ga=2.115913477.2017740690.1571818775-1573382827.156975089
世界遺産であるマダイン・サーレハはイベント開催期間を除き修復のため閉館中,ディライーヤも遺跡で開催されるイベントの入場チケットを持っていないと見学できない場合があります。遺跡見学の際は事前に旅行代理店等を通じて確認してください。

2. 治安について
リヤド旧市街の雰囲気が残るアル・バトハ(Al Batha)地区でひったくり被害の報告があります。また,この地区での女性一人の宿泊はお勧めしません。

3. 女性の服装と一人旅について
空港,サウジアラビア・シーズン等各地で行われている観光イベント,砂漠ツアーや遺跡ツアー等の特別な場合を除き,アバヤを着用されることをお勧めします。市街地でアバヤを着ていない女性を見かけることはほとんどありません。同様に,平日のオフィス街,ショッピングモール内等を除き,一人歩きの女性もあまり見かけません。

4. 聖地マッカとマディーナ訪問について
イスラム教の2大聖地,マッカとマディーナへの非イスラム教徒の訪問はできません。
リヤドのアル・バトハ地区やその他都市のバスターミナル等でマッカ,マディーナ行きの乗り合いタクシーやバス乗車の勧誘が信仰宗教を確認せずに行われているとの情報に接していますが,非ムスリム入域禁止地域に近づくと道の途中で降ろされることになります。砂漠のハイウェイの途中で降ろされる危険も十分ありますので,これら乗車の勧誘に乗らない,マッカ,マディーナは訪問できないことをご承知おきください。

5. 換金等について
到着時の空港を含めて,サウジアラビア国内で日本円をサウジ・リヤルに換金することはできません。事前に米ドル等に換金してから渡航してください。また,滞在中に手持ち資金が底をついても,ウエスタンユニオン等の海外送金は長期滞在者用身分証明書(イカーマ)所持者でなければ受け取ることができません。十分な滞在費用の準備,クレジットカードの限度額等も確認した上で旅行計画を立ててください。

6. クレジットカードの使用について
サウジアラビア国内で一般的に使用可能なクレジットカードはVISA,マスターカードですが,日本で発行されたカードをリヤド市内で使用したところ,海外での不審な取引としてカード会社から緊急使用停止されたケースが報告されています。渡航前にカード会社に対し,渡航予定を通知することをお勧めします。